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痔の治療
できるだけ手術せずに痔の治療をおこないます。
(ただし血栓性痔核、痔核が大きく大量の出血を繰り返す場合、痛みが強く我慢できない場合、痔ろう等の場合は手術をお勧めする場合もございます。)
内服・軟膏・坐薬を組み合わせて使用し、生活習慣を改善していきます。投薬によって症状が改善しても、今までと同じ生活をしていると再発する可能性があります。痔になりにくい生活習慣に変えていくことが重要です。
痔疾患について
- 痔核(いぼ痔)
日本人の約30%の人が痔を持っていて、その約60%が痔核だといわれています。内痔核(肛門の奥のほうにできるいぼ痔)は普通痛みがありませんので、ある程度大きくなって脱出・出血で気づくことがほとんどです。 外痔核(肛門の表面にできるいぼ痔)はしこりとともに痛み を伴う場合が多いので、早期に気づく場合が多いです。 - 痔ろう(あな痔)
細菌の感染により肛門内(時に括約筋内にまで)にトンネルができてしまい、膿が出るようになります。 症状は抗菌剤や切開排膿で一時的におさまる場合もありますが、最終的には手術が必要になることが多いです。 - 裂肛(切れ痔)
排便時に肛門の粘膜が切れるため、出血と痛みが見られます。 繰り返して切れるために肛門の狭窄を起こす例はごく稀です。
診察について
診察台に横になり内診をおこないます。(このときは下着を少しずらしていただくだけで、服を脱いでいただく必要はありません)内診時には局所麻酔剤入りのゼリーを使用しますので、痛みに関してはご安心ください。内診は病変の部位・状態などの大まかな目安をつけるための非常に重要な検査です。
肛門鏡で肛門の内部を詳細に調べます。このときには局所麻酔薬が効いていますので、ほとんど痛みは感じません。(内診・肛門鏡の時間を合わせても5分程で終わります)
このあと医師から現在の状態の説明、今後の治療について説明があります。この時にきいておきたいことや分からないことがあれば、遠慮せずにどんなことでもお話しください。(当院で診察時に使用する肛門鏡は、使用ごとに洗浄・消毒しておりますのでご安心ください。)
投薬について
まず飲み薬ですが、局所の血流を良くする薬と便秘を治す薬があります。便秘のお薬は腸を刺激して便を出す薬よりも、便を軟らかくして出しやすくする薬のほうがいいと思います。軟膏・坐薬はたくさんの種類の薬があり、それぞれに特徴があります。薬局で市販されている軟膏・坐薬は有効成分量が少ないものが多いため、効果がマイルドなように思えます。当院でも軟膏や坐薬をお出しすると、市販のものを使っていたので効かないと言われる方がいらっしゃいますが、説明して使っていただくと症状が改善する場合が多いです。ただし本当に重要なことは下記のように生活習慣を守っていただくことです。
手術について
手術は局所麻酔でできる30分ほどの手術です。術後30分ほど休んでいただき、帰宅していただけます。血栓の出来ているものは摘出手術、痔核そのものに対しては痔核結紮法、根治手術があります。根治手術は痔核をまわりから丁寧に少しづつはがしていき、最後に血管を処理します。 当院では溶ける糸を使用しますので抜糸の必要はありません。手術当日帰宅後は安静にしていただきますが、翌日からは少しづつ動いていただいて問題ありません。また術後翌日からお風呂に入っていただいて大丈夫です。むしろお風呂で洗っていただき清潔にしていただいたほうが回復も早くなります。
手術に対する考え
基本的には当院は痔は切らない方針です。しかし例外はあり、痔の治療でも絶対に手術をしたほうがいい場合、絶対ではないが手術をしたほうがいい場合、本人が希望された場合には手術をお勧めしています。まず絶対に手術をしたほうがいい場合ですが、痔ろうの場合はほとんど皆さんに手術をお勧めしています。 痔ろうは投薬治療で一時的に症状が改善したように思えても、ほとんどの場合再発します。細菌感染による激痛や膿の排出などの不快な症状を繰りかえすために、早いうちに手術をして完全に治すことをお勧めしています。痔ろうは病巣が深い上に取り残すと再発の原因になりますので、腰椎麻酔で手術のできる施設をご紹介しています。
痔核では血栓性痔核、大量の出血を繰り返す場合、痛みが強く我慢できない場合、肛門周囲に膿がたまっている場合などに手術をお勧めしています。血栓性痔核は血栓を除去すると劇的に痛みが改善するうえに、手術そのものも5-10分で済むごく簡単な手術です。肛門周囲に膿がたまる(肛門周囲膿瘍)場合も切開して膿を出すと嘘のように楽になります。
最近はご本人が手術を希望されるケースが増えてきています。肛門粘膜が伸びてしまい拭くときに違和感があって気になるために切ってしまいたいという場合で、若い女性に多いです。この場合元に痔核があって肛門の粘膜が伸びているケースでは健康保険がきくのですが、痔核は完全に治っていてのびてしまった粘膜だけが残っているケースでは自費の治療になります。
以前は痔核根治手術は痛みが強いため入院して行うのが常識でした。最近では手術方法や薬剤も進歩してきたため日帰りで痔核手術を行うところも増えてきています。私が痔の手術を指導していただいた梅村教授は患者さんのことを考えたら痔核の根治手術後は最低でも1週間は入院してもらうべきだとよく仰っていました。
ただもし私が痔核根治手術を受けるとしたら、やっぱり日帰りを選択すると思います。少し強いめの痛みどめを飲んで家であまり無理しないようにしていたほうが落ち着けますし、余分な入院費も不要です。ただしこのあたりは手術を受ける方の考え方によると思いますので、遠慮せずに希望を言っていただければできる限りご希望に添えるように致します。
痔になりにくい生活習慣への改善方法
- 便秘をしない
普段から繊維の多いものをたくさん摂り便秘にならないようにしましょう。また朝起きてすぐにコップ1杯の水を飲み、毎日同じ時間に排便の習慣をつけることも痔の予防には効果的です。 - 体・局所を冷やさない
特に冬場や夏のクーラーに当たる時期などは、体を冷やさないように十分注意しましょう。お風呂でお尻を十分に温めるのは非常にいい予防法です。 - 軽い運動をしましょう
激しい運動は必要ありません。体が温まる程度の軽い運動を毎日続けましょう。 - 刺激物・アルコールは摂らないようにしましょう
香辛料やアルコールは痔にとって大敵です。特に痔核が腫れて激しい痛みのあるときや出血の多い時は刺激物・アルコールは一切摂らないようにしないとなかなか良くなりません。
こう書くととても簡単なことのように思えますが、いったん身に付いた習慣を変えるのはなかなか大変なことです。どれか1つづつでも結構ですので毎日気をつけていくようにしてください。もしお尻のことなので受診するのをためらっておられる方がおられましたら、上記の4つの注意を守ってしばらく様子をみてください。症状が改善する方も結構おられると思います。
| 施術名 | 詳細 | 料金 |
|---|---|---|
| 痔の治療 | 診察・治療 | 健康保険適用 |


